2026年10月11日(日)日本時間0:50。
天秤座17°、3ハウスで新月を迎えます。
3ハウスは「知識、認識、やりとり、表現」の場所。
新月は「始まり」。
天秤座は「対人、調和、相互理解、バランス」のエネルギーを表します。
これまで経験してきたことや見つめてきたものを更に深く受け取り、見極め、そこから外側の世界へ繋げていくような新月です。
前回の乙女座新月は、「自分の活かし方を調整する新月」でした。
自分を変えて、別のものになるのではなく、
自分という土台を持ったまま、世界との関わりの中で、その活かし方を調整していく。
それを現実の中で試してみた1か月でした。
そしてついこの間の牡羊座満月で新月の途中結果が見えてきました。
「活かす」だけではなく、「そもそも何を生かしたいのか?」も加わり、同じテーマが一段と深くなってきました。
今回の新月では、それらを一度まとめて把握して、理解していきます。
そして、自分の中で調和がとれたものを取り入れたり、新しいものへとつなげていったりする。そんなことを自分から始めていく時になりそうです。
新月の基本情報はこちら→『新月ってどんな時?』
新月図

この天秤座新月図で印象的なのは、前回の牡羊座満月とアセンダントとMCの度数がほぼ同じこと。
(アセンダントはどちらも16°台、MCはどちらも9°台。)
これは、新月から始まった「活かす」というテーマに向き合う中、満月で「生かす」の課題が加わったことで、その両方を自分なりにどうまとめていくのかが、カギになるのかもしれません。
ここまで吸収したり手放してきたものは、ここ2週間そこらのことだけでなく、ここまでの過去全部も含みます。
一歩引いて見たとき、ここから何を生かしていくのか。
今回はそこが強調されているように思います。
自分から広がっていくもの
アセンダントのサビアンは前回と同じ、
獅子座16°「ベストを着ていない聖歌隊」。
前回の牡羊座満月で書いたように、聖歌隊のような決められた服を着ていなくても、一人ひとりが自分のハートから歌えば、その声は響き合って一つのハーモニーになっていく。
そこでは、それぞれが自分の声を持っていることが大切になります。
今回も、この意識が出発地点になるようです。
アセンダント近くには1ハウス獅子座木星がいます。
そして、アセンダントの支配星である太陽は、3ハウスの月と重なり今回の新月をつくっています。
前回で感じたものを、オクターブ上へと導いていくような感じ。それを木星が応援しているようです。
二つを結ぶ調和
新月のサビアンは天秤座18°「逮捕された二人の男」。
「二人」は、個人と社会、自分と他者、自分の内面と外側に見せている自分など、色々な「二つ」に置き換えられます。
逮捕された二人には、何かしらそうなった理由がある。
だからこそ、ここでは「何が悪かったのか」と正しさで誰かを裁くよりも、どうして調和が崩れてしまったのかを、客観的に見ていくことが大切なのだと思います。
私たちがこれまでにしてきたことが悪かった、という意味ではありません。
「自分」と「自分以外のもの」が調和している間は、穏やかに過ごせます。
でも、そのバランスが崩れた時、対立や葛藤が生まれることもある。
だからといって、いつもそのちょうど真ん中にいなければならないわけでも、どちらかを選ばなければならないわけでもありません。
そんな時こそ、
「自分にとっての調和は、どこにあるんだろう?」
と、もう一度見つめ直します。
その中で自分の立ち位置が見えてきて、スッとしっくりする場所へ戻っていく。
それが、今回の天秤座の「調和」なのではないでしょうか。
3ハウスで起こる「つながり」
そして今回は、それが3ハウスで起こります。
人と人。
人と言葉。
人と情報。
アイデアとアイデア。
過去の経験と今感じていること。
異なるもの同士がつながり、交換され、そこに新しい循環が生まれていく。
それが3ハウスのコミュニケーション。
何と何をつなげるのかによって、そこから始まるものも違ってきます。
ただ、元をたどれば、その起点にいるのは自分です。
誰かの言葉や、入ってきた情報をどう受け取るのか。
何を自分のものとして認識するのか。
そして、何を自分の言葉にして表現するのか。
受け取って終わりではありません。
自分の中で感じ、考え、見極める。
そして自分の中で調和させる。
その上で、自分の言葉や行動にして外へ返したいものを選んでいく。
それがまた誰かや何かとつながり、
そこから新しい流れが生まれていく。
だからこそ、何を受け取るのかと同じくらい、
何を自分から発していくのかも大切になる。
天秤座は、自分を後回しにして、その場の調和を優先してしまうことがある星座でもあります。
今回の新月図には直接的なアスペクトはないものの、向かい側の牡羊座に土星、海王星、キロンがいて、「すべては自分が起点だよ」とリマインドしているようです。
自分を置き去りにした調和は、本当の調和ではありません。だから今回は、「外側に合わせて調和する」という話ではなく、自分を持ったまま、何を受け取り、何を自分のものとして外へ返していくのか。そこがポイントなのだと思います。
今回の天秤座新月は、そんな「つなぐこと」の流れを、もう一度自分のところから始めていくタイミングなのかもしれません。
蠍座金星が深いところから受け取るもの
そのために必要不可欠なのは、
新月のある天秤座の支配星、金星です。
蠍座金星は4ハウスに近い3ハウスにあります。
自分が言葉にしたい本当の思いや考え。
本当は興味があること。
心からのつながりを感じられる、安心できる場所や関係。
そういった場面でどんな価値観を持っているのかを深いところまで感じ取っていきます。
この金星も前回と同じ度数で同じ場所にいますが、
前回は順行、今回は逆行中。
何とつながりたいのか。
何を自分のものとして受け入れたいのか。
何に愛情を注ぎ続けたいのか。
これらを深く感じ取ることは同じですが、
今回は更に深く掘っていきます。
過去に持っていた価値観、求めていた愛情、秘密などが浮き彫りになり、これまで感覚的で、謎に包まれていた部分が意識の上にあがってくるでしょう。
何を愛し、何に価値を置き、何に価値を置いていないのか。
本当に大切なものとそうでないもの。
自分のものと、いつの間にか自分の中に入り込んでいたもの。
その違いを、もう一段深いところで見極める機会なのだと思います。
感じることと行動のズレ
そんな金星には、12ハウス獅子座火星がスクエアで関わっています。
感じることと行動との間にズレが生じやすいかもしれません。
火星は、本当は自分が信じたことを迷いなく行動に移したい。
でも、12ハウスという太陽の光が直接当たらない場所にいるので、トントンとは進めず、焦ったり、イライラしたりすることもあるかもしれません。
でも今は、直接的に動くよりも、自分を動かしている原動力のほうに意識を向けてみる。
準備が整ったときに、力強い一歩を踏み出せるように、力を整える時なのだと思います。
そのためにも、行動と、その原動力になっているものとのズレを見る。
火星では、
勝手に動いているもの。
自分で動かせているもの。
もう動いていないもの。
やりたいけれど、動かせていないもの。
自信のあること。
自信のないこと。
金星では、
感じようとすると出てくるもの。
「私はこれが好き」と言おうとすると出てくる障害や疑い。
隠してしまいそうになる感覚。
どこか縛られているように感じるもの。
逆に、生きる力が湧いてくるようなもの。
そんなものが浮かび上がってくるかもしれません。
12ハウスの影にある獅子座という「光」。
心の居場所である4ハウスに近い、蠍座という「影」。
その両方が、自分の中にあることに気づくでしょう。
ズレという影の部分を、たくさん見ることになるかもしれません。
それは、一番根底にある大切な部分がズレたままでは、スムーズに進むことができないからです。
だからこそ、今、あえてズレを感じて、向き合う機会が設けられているのだと思います。
自分でもまだ気づいていなかったもの
そして今回は、ICのすぐそばに蠍座水星もあります。
金星が深いところから受け取ったものを、
水星がさらに深く見ていく。
そして、感覚で感じていたことを言葉にします。
蠍座には、境界をなくして対象と一体になっていくようなところがあります。
だからこそ、表面的に外側から眺めるのではなく、そのものの奥まで入り込むように感じ取ることができる。
痛みも、本当の喜びも、そのものになったように感じる。
行きつくところまで感じ、そこに何があるのかを見ていきます。
しかも今回は、水星と金星がICを挟んですぐ近くにあります。
ICは、人に見せるための自分でも、社会の中でつくってきた自分でもない、もっと奥にある本物の自分につながる場所。
だから今回は、すでに自分の中にあるものをただ思い出すというよりも、これまで自分でも気づいていなかったところまで含めて、もう一度深く感じ直すことができるのではないでしょうか。
自分でも「こんなところにあったんだ」と思うような感覚や価値観が、意識に上がってくる。
それは、今まで見つけてきた「本当に大切なもの」を、さらにもう一段深いところから確かめ直すような作業なのかもしれません。
そして、金星が受け取ったもの、水星が言葉にしたものを、今回の天秤座新月が受け取っていく。
「私は、これをどう自分のものとして表していくのか」
そこから、次のつながりが生まれていくのだと思います。
自分を持ったまま、世界とつながる
人前に出しても恥ずかしくない自分でなくていい。
キレイに取り繕った言葉でなくていい。
きれいごとなしで、本気で、心底大切にしていること。
まずは、それを自分が知っていること。
その軸を持ったまま、外側にあるものを受け取り、自分のものとして返していく。
3ハウスの新月なので、日常の中にあるものに目を向け、耳を傾けてみる。
感じるものに加えて、
人との会話。
ふと入ってきた情報。
何気なく目にしたもの。
偶然のように感じる出来事。
自分の中に浮かんできた考え。
今はガンガン動くよりも、
受け取るサインがある時なのかもしれません。
まだしっくりきていないなら、何かを決めたり動いたりする前に、少しスピードを落としてみる。
「私は何を理解したのか」
「何を自分のものとして認識したいのか」
「何を、これから世界と共有していきたいのか」
そんなふうに、自分の中で対話してみると、
今まで見てきたものが、思いがけないところでつながってくるかもしれません。
新しいものは、何もないところから突然生まれるとは限りません。
これまで受け取ってきたもの。
自分の中にすでにあるもの。
そして、今、外側からやってきているもの。
それらがつながったときに、「ああ、これだったんだ」と思えるものが生まれてくる。
MC牡牛座のサビアン「赤十字の看護師」も、その行き先を示しているようです。
自分の価値観に自分が納得しているか。
そこに愛があるか。
現実の中で実践できるか。
それは自分のためでも、自己犠牲的な奉仕でもなく、自分を持ちながらも固執せず、世界に自然に自分を明け渡していくこと。愛に基づく本物は、自他にこだわる必要がなくなるほど、自然にそこに在るものなのかもしれません。
今回の天秤座新月は、そんな新しい調和が生まれる前の、大切なつなぎ直しの時間。
すぐに答えを出さなくてもいい。
すぐに動き出さなくてもいい。
まずは受け取る。
深く感じる。
見極める。
そして、自分の中で調和させる。
その上で、何と何をつなげていくのかを自分で選んでいく。
そこから、自分にとって自然な次の一歩が、少しずつ見えてくるのだと思います。




